事例:借地人に底地を売却
大田区の地主さんは、自宅敷地150坪と建物とは別に以下を持っていました。
・周辺には貸宅地40件、
・駐車場4箇所、
・アパート2棟、
・マンション1棟 を持っていました。
近い将来に予想される相続に向けて、
相続税を納める為の現金のほか駐車場3箇所を納税用地として確保していましたが、税理士に相続税額を試算してもらったところ、それだけでは推定相続税額に満たないことが判明しました。
納税に足りない分は、底地を物納するか売却して納税すればよいと、考え、底地の整理を検討し始めました。
底地買取専門の不動産業者の提示した買取価格は、
以前より底地買い専門の不動産業者から「底地を売ってくれないか」という話がきていた為、買取の話を持ちかけてみたところ、不動産業者の提示した買取価格はきわめて低く、とても売る気にはなれない数字でした。
そこで、借地人に買取の話を持ちかけてみました。
40軒の借地人のうち、土地購入意思が強くて有利な金額で売却できる27件に底地を生前売却しました。
ちなみに売却価格は、底地の相続税評価額を参考に算出しました。
業者の提示した金額の3倍以上の価格で売却できて、地主さんとしても満足のいき結果となりました。
スムーズに有利な金額での売却に成功したのは、地主さんが今まで築いてきた借地人との信頼関係によるものも大きいといえるでしょう。
資金が用意できないなどの理由から買取に応じてもらえなかった、残りの13件の底地は物納用地として生前に整備することにしました。
これで、相続が発生した場合でも、残りの13件の底地を物納すれば、駐車場は2箇所のみ納税にあてればいいことになりました。
地主さんは現在、27件の底地の売却資金を元手に更なる資産活用を検討しています。