E:借地人に底地を売却する
地主が借地人に底地を売却して、借地関係を清算する方法です。
- こんな地主さんにおすすめ
- 底地を換金化したい
- 借地人と交渉ができる関係だ
- 将来の相続を視野にいれて、底地を手放したい
借地権は借地人が一生そこに住み続けたいと思えば、それができる程のとても強い権利です。しかし、土地が借り物であることで、色々な不安や制約が存在します。
(更新の際には更新料が必要だし、突然値上げを要求されるかもしれないし・・)
完全所有権になった方が資産価値もあがるので、多くの借地人は資金に余裕さえあれば、底地を買い取って完全所有権にしたいと考えています。
底地を借地人に売却することができれば、地主は業者に売却するときよりも高い値段で売却できるし、借地人は土地を完全に自分の所有権にできるので、長年の借地関係の解消方法としては、一番理想的な方法でしょう。
借地人に売却するときの価格は、底地の相続税評価がひとつの目安となります。
底地の相続税評価額の算定方法
底地の相続税評価額=更地価格×(1-借地権割合)
ただし、借地人に底地を買い取る資力があって初めて成り立つ方法なので、業者に売却するよりも時間と交渉の労力がかかるし、価格の調整がポイントになってきます。
交渉を切り出すタイミングとしては、更新の時や、建替えの申し出があったときがベストでしょう。
相続発生後だと、時間も短いし、足元をみられて安い価格での売却になってしまう可能性もあるので、要注意です。
お互いのメリットを確認しあって、前向きに円滑な交渉を進めることが望ましいです。
- メリット
- 第三者に売却するよりも高く売れる
- 互いに利益を享受できる
- デメリット
- 価格調整が難しい
- 借地人に底地を買い取る資力、意思が必要
- 相続発生後は足元を見られて安値での売却になる可能性あり。